Re Life LABOあかりの灯る工房 ── Dysonの修理図書館

Dyson V6/V7/V8/V10/V11/DC74 吸引力低下・ヘッドから空気漏れ|フェルトと蛇腹ホース交換のやり方

Re Life LABO 修理図書館|2026年7月

スイッチを入れると、ブラシは元気に回っている。なのに、床の粉ゴミや髪の毛がすっと吸えずに残ってしまう。ヘッドのつけ根のあたりから、シューッと空気の漏れるような音がする——。

ソフトローラーヘッド(ふわふわした布巻きのローラーがついたヘッド)をお使いの方から、とてもよくご相談いただく症状です。

私はMAKO。和室のちいさな工房で、Dysonを一台ずつ手しごとで直しています。実際に修理してきた経験から、この症状の見分け方と直し方を、順を追ってご案内します。

まず、ご安心ください

「ブラシは回るのにゴミが残る」「ヘッドから空気が漏れる」という症状の多くは、ヘッド内部の小さな消耗部品——フェルトパッドと蛇腹ホース(青いチューブ)の劣化が原因の可能性が高く、その部品を交換するだけで元気を取り戻すことが多いです。

費用の目安は、互換部品を使えば千円前後から二千円ほど。純正のヘッドごと買い替えると一万円前後かかることが多いので、まず部品交換を試してみる価値は十分にあると思います。ドライバーが一本あればできる作業で、特別な技術は要りません。DC74・V6・V7・V8・V10・V11のソフトローラーヘッドは基本の構造が共通なので、この記事の手順でまとめてご案内できます。

原因として多いもの

自分でできる診断

部品を買う前に、次の順番で確かめてみてください。

  1. ヘッドを外して、パイプの先を手のひらに当てて吸引力を確かめます。パイプだけなら強く吸うのに、ヘッドをつけると弱くなる——なら、ヘッド側に原因がある可能性が高くなります。
  2. 運転しながらヘッドの首(ジョイント部)をゆっくり動かして、シューッという空気の漏れる音がしないか、耳を近づけて聞いてみます。
  3. ヘッド側面のロックをコインで回してソフトローラーを外し、中に髪の毛やゴミが詰まっていないか確かめます。
  4. ローラーを外した状態で内部をのぞき、青い蛇腹ホースにひびや裂け目がないか見てみます。
  5. フェルト(帯状の起毛部品)がすり減ったり、剥がれかけたりしていないかも、あわせて確かめます。

3〜5のどこかで劣化が見つかれば、今回の部品交換で改善する可能性が高いと考えてよいと思います。

直し方(動画つき)

作業の流れは次のとおりです。細かい手元の動きは、下の動画(29分の完全解説)でゆっくり確認しながら、一緒に進めてください。

  1. 電源を切り、バッテリー(充電器につないでいる場合は充電器も)を外します。ここだけは省略しないでください。
  2. ヘッド側面のロックをコインで回して、ソフトローラーを引き抜きます。
  3. ヘッド底面のネジ(星形のトルクスネジ)を外して、カバーをそっと開けます。
  4. 古い蛇腹ホースを取り外します。外す前にスマホで写真を一枚撮っておくと、あとで向きに迷いません。
  5. 新しい蛇腹ホースを、元と同じ向き・同じ差し込み具合で取り付けます。
  6. 古いフェルトパッドを剥がし、貼り跡の汚れを拭き取ってから、新しいフェルトを貼りつけます。
  7. 逆の順番でカバーとネジを戻し、ソフトローラーを取りつけます。
  8. 試運転をして、空気の漏れる音が消えたか、床のゴミを吸えるようになったかを確かめます。

組み立てでいちばんつまずきやすいのが「部品の向き」です。蛇腹ホースは左右や表裏の形が決まっていて、逆向きにつけるとカバーが閉まらなかったり、また空気が漏れたりすることがあります。分解のときに撮った写真と動画を見比べながら、あわてずに進めてください。

必要な部品

選ぶときの注意を、2つだけお伝えします。

それでも直らないときは

部品を交換しても改善しない場合は、ヘッド以外に原因がある可能性があります。本体フィルターの目詰まり、パイプ内部の詰まり、バッテリーの寿命によるパワー低下、モーターの不調——このあたりは症状がよく似ていて、外から見分けるのがむずかしいところです。

無理に分解を進めると、元に戻せなくなってしまうこともあります。「ここから先はちょっと不安だな」と感じたら、そこで手を止めるのも大切な判断だと思います。

捨てる前に、いちど診せてください。和室のちいさな工房で、一台ずつ拝見しています。

⚠️ 分解・修理は自己責任でお願いします。作業の前に必ず電源を切り、バッテリー(充電器)を外してください。(当サイトはDyson公式とは関係のない、独立した修理工房です)

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